リクガメの病気と症状まとめ|結石・甲羅異常・鼻水の原因と正しい対処法

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「最近うちのリクガメ、あまり動かないな…」「甲羅の形がなんかおかしい気がする」「鼻水が出ているけど、これって病気?」——リクガメを飼い始めると、こんな不安に直面する瞬間が必ずあります。リクガメは感情表現が乏しく、痛みや不調をなかなか外に出しません。そのため、飼い主が気づいたときにはすでに病状が進んでいた、というケースが非常に多いのです。

この記事では、リクガメの病気と症状について、特に発症頻度が高い「結石(腎結石・膀胱結石)」「クル病による甲羅の変形」「呼吸器疾患による鼻水」の3大疾患を中心に、原因・症状・対処法をわかりやすく解説します。さらに、その他の一般的な病気や、日常でできる早期発見のチェックポイント、動物病院に連れて行くべきタイミングまでをまとめました。大切なリクガメを長生きさせるために、ぜひ日々のお世話の参考にしてください。

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リクガメに多い病気の「サイン」を見逃さないために

リクガメは野生下では敵に弱みを見せないため、体調不良を本能的に隠す習性があります。犬や猫のように「痛い」と鳴いたり、分かりやすい行動変化を示すことが少ないため、飼い主が日頃から注意深く観察することが何より重要です。

特に初心者の方がやってしまいがちなのが、「ちょっと食欲が落ちたけど、まあ気温のせいかな」と流してしまうことです。季節の変わり目や環境変化で一時的に食欲が落ちることはありますが、それが2〜3日以上続いている場合は要注意。リクガメは体調が悪くても見た目には元気そうに見えることがあるので、日々の観察記録をつけておくと変化に気づきやすくなります。

以下のような変化が見られたときは、病気のサインである可能性があります。日々のチェック項目として活用してください。

  • 食欲の低下・拒食:2〜3日以上エサを食べない(気温が十分な場合)
  • 活動量の減少:いつも動き回るのにじっとしている時間が増えた
  • 目が腫れている・閉じたまま:ビタミンA欠乏や感染症の可能性
  • 鼻水・くしゃみ・口を開けたまま呼吸:呼吸器疾患の典型的なサイン
  • 甲羅の変形・柔らかさ・変色:クル病・感染症・シェル・ロットの疑い
  • 排泄物の異常:尿酸が白以外の色・血が混じる・便が出ない
  • 四肢のむくみ・関節の腫れ:腎臓トラブルや感染症の可能性

特に食欲低下と活動量の減少は万病に共通するSOSサインです。「少し元気がない気がする」と感じたときから観察を強化し、早めに獣医師に相談することが重要です。

毎日のチェックで特に見てほしいのは「目・鼻・排泄物・歩き方」の4点。これだけ確認する習慣をつけるだけでも、異変の早期発見率が格段に上がります。慣れてくると1〜2分でできるようになるので、エサをあげるタイミングに合わせてルーティン化するのがおすすめです。

リクガメの3大病気|結石・クル病・呼吸器疾患を整理

リクガメが発症しやすい病気の中で、特に多く見られるのが次の3つです。それぞれの原因・症状・対処法を詳しく見ていきましょう。

① 腎結石・膀胱結石——水分不足が招く「沈黙の病」

リクガメの結石は、尿酸カルシウムや尿酸塩が腎臓や膀胱に蓄積して石状になる病気です。草食性のリクガメは体内でプリン体を分解するとき尿酸を生成しますが、水分摂取量が少ないと尿が濃縮されて結石が形成されやすくなります。

実際、結石は飼育下のリクガメに非常に多く見られます。特に乾燥系の種類(ヘルマンリクガメ・ギリシャリクガメなど)を飼っている人ほど「砂漠の生き物だから水はいらない」と誤解して水分補給を怠るケースが目立ちます。でも、野生下でも彼らは朝露を舐めたり、植物から水分を摂ったりしているんです。飼育下では意識的に補う必要があります。

主な症状:

  • 排泄物に血が混じる(血尿)
  • 排泄に時間がかかる・いきんでいる様子がある
  • 後ろ足が弱る・歩き方がおかしい
  • 食欲低下・元気消失(重症化してから現れることが多い)
  • 腹部を触ると硬い塊を感じることがある

結石はX線や超音波検査で発見できますが、症状が出るまで飼い主が気づきにくいため「沈黙の病」と呼ばれることもあります。軽度であれば水分補給の増加や温浴によって自然排出が促せる場合もありますが、大きな結石は外科手術が必要になることも。

予防策:

  • 週2〜3回の温浴(30〜35℃のぬるめのお湯に20〜30分)を習慣にする
  • 給水器に常に新鮮な水を用意し、自ら飲む習慣をつける
  • 水分を多く含む野菜(小松菜・チンゲン菜・レタスなど)を積極的に与える
  • タンパク質過多のエサは避ける(動物性食品・豆類の与えすぎに注意)
  • 飼育温度を適正に保ち、代謝を促す(低温環境では水分代謝が落ちやすい)

温浴の際の水の深さは、リクガメの甲羅の高さの半分程度が目安です。深すぎると溺れるリスクがあるので注意してください。温浴中は目を離さず、排泄したらすぐにお湯を換えてあげましょう。温浴後はしっかり乾かしてからケージに戻すのも大切なポイントです。

② クル病(骨軟化症)——甲羅や骨の異常変形

クル病は、カルシウムとビタミンD3の不足、または紫外線(UVB)不足によって骨や甲羅が正常に形成されない病気です。若い個体ほど成長が速いため、発症リスクが高くなります。一度変形した骨や甲羅は元に戻らないため、予防と早期対応が非常に重要です。

僕が特に怖いと思うのは、クル病が「じわじわ進む」という点です。ある日突然変形するのではなく、数週間〜数ヶ月かけてゆっくりと甲羅が変形していくので、毎日見ている飼い主が気づきにくいんです。写真を定期的に撮っておいて比較するのがおすすめです。

主な症状:

  • 甲羅がやわらかくなる・押すと凹む
  • 甲羅が波状・ピラミッド型に変形する(ピラミッディング)
  • 四肢の変形・骨折が起きやすくなる
  • 口や顎が歪む・食べ物をうまく咬めない
  • 成長が遅い・体が小さいまま

ピラミッディング(甲板が山型に盛り上がる状態)はクル病の典型的なサインですが、高タンパク食や成長速度が速すぎることでも起こります。日光浴やUVBライトが不十分な環境では特に注意が必要です。

予防策:

  • UVBライトを毎日8〜12時間点灯し、ライトは6〜12ヶ月ごとに交換する
  • 週1〜2回は日光浴(窓越しではUVBが届かないため、直射日光が理想)
  • カルシウムパウダーをエサに週2〜3回添加する
  • ビタミンD3サプリ(UVBライト使用時は過剰摂取に注意)
  • タンパク質過多のエサを避けて成長スピードをコントロールする

UVBライトは「見た目が明るい=UVBが出ている」ではありません。蛍光管タイプのUVBランプは、見た目では判断できないまま紫外線量が低下していきます。一般的に製品寿命の目安は6〜12ヶ月ですが、これはあくまで目安。使用環境によっては3〜4ヶ月でUVB量が大きく落ちることもあります。UVBメーターを使って定期的に計測するか、購入から半年を目処に新品と交換するのが安心です。

なお、リクガメの飼い方完全ガイド|初心者におすすめの種類と準備では、UVBライトや保温器具の選び方から種類別の飼育環境まで詳しく解説していますので、環境設定に不安がある方はぜひ参考にしてください。

③ 呼吸器疾患——鼻水・くしゃみ・口呼吸

リクガメの呼吸器疾患は、細菌・ウイルス・真菌(カビ)の感染、または飼育環境の温度や湿度の不適切さによって引き起こされます。リクガメは体温調節を環境に依存しているため、低温・多湿・通気不良の環境は免疫力を著しく低下させ、感染症のリスクを高めます。

呼吸器疾患でよくある原因のひとつが「温度の急激な変化」です。例えば、ケージ内の温度が安定していても、外出から帰った瞬間に寒い部屋に置かれたり、エアコンの風が直接当たる場所に設置されていたりすると、それだけで体調を崩すことがあります。設置場所の見直しも意外と重要なポイントです。

主な症状:

  • 鼻水が出る・鼻の穴が濡れている
  • くしゃみを繰り返す
  • 口を開けたまま呼吸する(開口呼吸)
  • ゼーゼー・ヒューヒューという異音がする
  • 頭を上に向けた姿勢が続く(呼吸を楽にしようとしている)
  • 食欲低下・元気がない

軽度の場合は保温温度を上げること(バジキングスポットを30〜35℃に維持)で免疫力が回復し、自然治癒することもあります。ただし、数日経っても改善しない場合や開口呼吸・異音が見られる場合は、必ず爬虫類専門の動物病院を受診してください。細菌感染の場合は抗生物質の投与が必要になります。

予防策:

  • 温度勾配をしっかり設ける(寒い側20〜25℃、暖かい側28〜32℃程度)
  • 湿度を適切に保つ(砂漠系リクガメは40〜60%、熱帯系は60〜80%)
  • ケージの通気性を確保し、結露が溜まらないようにする
  • 新しい個体を迎えたら1〜2ヶ月のトリートメント(隔離観察)を行う

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その他のよくある病気と症状

3大疾患以外にも、リクガメには以下のような病気がよく見られます。それぞれ原因と対処法を把握しておきましょう。

皮膚病・甲羅の感染症(シェルロット・真菌症)

高湿度・不衛生な環境では、甲羅や皮膚に真菌(カビ)や細菌が繁殖しやすくなります。特に甲羅の感染症「シェルロット(Shell Rot)」は、甲板が変色・軟化し、ひどくなると腐敗が内部まで進行します。

  • 症状:甲羅の黒ずみ・白い斑点・悪臭・甲板のはがれ
  • 原因:湿度過多・床材の不衛生・外傷からの感染
  • 対処:ケージを清潔に保ち、患部を獣医師に診せる。軽症であれば消毒と乾燥で改善することも

寄生虫感染(内部寄生虫・外部寄生虫)

野生採集個体や輸入個体は、消化管内に線虫・原虫・条虫などの内部寄生虫を保有していることが多くあります。また、外部寄生虫としてダニが皮膚や甲羅の隙間に寄生するケースもあります。

  • 内部寄生虫の症状:慢性的な食欲不振・体重減少・軟便・粘液便・嘔吐
  • 外部寄生虫の症状:皮膚を掻く・甲羅の隙間に小さな虫が見える
  • 対処:便検査・駆虫薬投与(必ず獣医師の処方が必要)。新しい個体はまず便検査を受けることを推奨

脱肛(総排泄腔脱・腸脱)

総排泄腔(クロアカ)から腸や生殖器が飛び出してしまう状態を脱肛といいます。見た目は赤いぬれた組織が肛門から出ている状態で、非常に緊急性が高い症状です。

  • 原因:便秘・下痢・いきみ過ぎ・低栄養・寄生虫感染
  • 症状:肛門から赤い組織が飛び出している(自力で戻らない)
  • 対処:患部を乾燥させないよう清潔な湿ったガーゼなどで包み、速やかに動物病院へ。時間が経つと壊死する可能性があるため、発見したら即受診

ビタミンA欠乏症

リクガメに野菜・果物を中心としたバランスの悪い食事を続けると、ビタミンA不足になることがあります。ビタミンAは皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素です。

  • 症状:目の腫れ・まぶたが閉じたまま・目やに・口内炎・皮膚のカサつき
  • 対処:ビタミンAを含むエサ(カボチャ・人参・小松菜など)を与える。重症の場合は獣医師によるビタミンA注射が必要
  • 注意:ビタミンAサプリの過剰投与は逆に毒性(過剰症)を引き起こすため、必ず適量を守る

初心者がやりがちなミスと対策|これで防げた病気が多い

リクガメを飼い始めた方から相談を受けていると、「あーそれが原因か」と思う失敗パターンがいくつかあります。悪意があってやっているわけじゃなくて、知らなかっただけ、という場合がほとんど。だからこそ、先に知っておいてほしいミスをまとめました。

ミス① UVBライトを「光っているから大丈夫」と思い込む

これ、本当によくあります。蛍光灯タイプのUVBランプは、可視光(見た目の明るさ)は出ていてもUVB量がゼロに近い状態でも普通に光り続けます。「ちゃんと点いてるから問題ない」と1年以上交換しないまま使い続けて、気づいたらクル病が進行していた、というケースが珍しくありません。

対策としては、購入日をライトに書いたシールを貼っておいて、6ヶ月ごとに交換するルールを設けるのが一番シンプルです。UVBメーターがあればより正確ですが、まず「定期交換」の習慣をつけるだけでリスクが大きく下がります。

ミス② 温浴をサボる・頻度が低すぎる

「うちの子は温浴嫌いだから…」という声もよく聞きます。確かに嫌がる子はいます。でも、温浴は水分補給・排泄促進・代謝向上のために非常に重要なルーティンです。嫌がるからといってやめてしまうと、水分不足から結石・便秘・脱水症状につながるリスクが上がります。

嫌がる子への対処法としては、水の深さを浅めにする(足だけ浸かる程度)、温度をぬるめにする(30〜32℃)、温浴中に好きなエサを少量近くに置くなどの工夫が有効です。最低でも週2回は継続しましょう。

ミス③ 野菜の種類が固定されている

「うちはずっと小松菜だけ」というパターンも多いです。小松菜は栄養バランスが良く優秀な野菜ですが、それだけでは特定の栄養素が不足したり過剰になったりします。例えば、ほうれん草やビートには過剰摂取でシュウ酸によるカルシウム吸収阻害の問題があります。

理想的なのは、5〜7種類の葉野菜をローテーションで与えること。チンゲン菜・小松菜・タンポポの葉・モロヘイヤ・サニーレタス・オオバコ(野草)などを組み合わせることで、栄養バランスが自然と整います。同じものを毎日与え続けるより、バリエーションを持たせるほうがリスクを分散できます。

ミス④ 新しい個体をすぐに同居させる

新しいリクガメを迎えたとき、すでにいる子と仲良くなってほしくてすぐ同じケージに入れたくなる気持ちはわかります。でも、これは絶対にやめてほしい行動のひとつです。新しい個体が見た目は元気そうでも、内部寄生虫や細菌を持っている可能性があります。

最低でも1ヶ月、できれば2ヶ月は別ケージで様子を見る「トリートメント期間」を設けてください。その間に便検査を受けておくと安心です。特に輸入個体や野生採集個体は要注意です。

ミス⑤ 「動かない=冬眠してるだけ」と決めつける

寒い時期にリクガメが動かなくなると「冬眠だろう」と判断しがちですが、飼育下のリクガメは適切な温度管理ができていれば冬眠させる必要はありません。むしろ、温度管理が不十分な環境で「なんとなく動かなくなった」のは、低体温症や病気のサインである可能性が高いです。

冬場はケージ内温度の確認を怠りがちです。保温球が切れていたり、サーモスタットが誤作動していたりすることもあります。季節に関わらず、ケージ温度の定期チェックを習慣にしてください。

病気を防ぐ!飼育環境の整え方チェックリスト

リクガメの多くの病気は、飼育環境の不備から引き起こされます。以下のチェックリストを参考に、現在の環境を見直してみましょう。

項目 理想的な状態 主な疾患リスク(不備の場合)
温度(バジキング) 30〜35℃(種類による) 呼吸器疾患・消化不良・免疫低下
温度(クールゾーン) 20〜25℃ 体温調節不能・代謝低下
UVBライト 1日8〜12時間・6〜12ヶ月で交換 クル病・免疫低下
湿度 種類に合わせた適正値 呼吸器疾患・皮膚病・脱水
温浴 週2〜3回・30〜35℃・20〜30分 結石・脱水・便秘
ケージ清掃 排泄物は毎日除去・週1回床材交換 感染症・寄生虫・皮膚病
エサのバランス 葉野菜中心・カルシウム添加 クル病・ビタミン欠乏・結石
水の提供 常時新鮮な水を用意 脱水・結石・腎臓疾患

これらの環境条件はすべて連動しています。「温度は合っているけど水分が不足」「UVBはあるけどカルシウムが足りない」といった部分的なミスが積み重なって発病するケースが多いです。定期的に環境全体を見直す習慣をつけましょう。

餌やりの頻度と量の目安

餌やりの頻度については、「毎日少しずつ」が基本です。成体であれば1日1回、幼体であれば1日2回を目安にしてください。量は「15〜20分以内に食べきれる量」が目安で、食べ残しは毎回取り除きます。食べ残しを放置するとケージ内が不衛生になり、細菌・真菌の繁殖につながります。

カルシウムパウダーの添加は週2〜3回が基本ですが、幼体・成長期の個体は週3〜4回に増やすのが安全です。ただし、ビタミンD3入りのカルシウムサプリはUVBライトを使っている場合、与えすぎると過剰症を起こします。「カルシウムのみ」のサプリと「カルシウム+ビタミンD3」のサプリを使い分けるか、D3なしのカルシウムを基本にするのがおすすめです。

ケージサイズと運動量の重要性

ケージが小さすぎると運動不足になり、それが代謝の低下・消化不良・ストレスにつながります。成体のリクガメは甲長の4〜5倍以上の床面積が理想です。例えば甲長20cmのヘルマンリクガメであれば、80cm×80cm以上のケージが目安になります。

狭いケージで飼っていると「食欲が落ちた」「元気がない」といった症状が出ることがあります。これが病気ではなくストレスや運動不足が原因のケースも多いので、環境の見直しも忘れずに。天気の良い日に外で日光浴させながら歩き回らせるのも、健康維持に効果的です。

なお、リクガメに与えるエサとして活き餌昆虫(デュビアやレッドローチ)を取り入れる場合、レッドローチの飼育と繁殖完全ガイド|デュビアとの違いを徹底比較も参考にしてみてください。草食性のリクガメへの昆虫給餌は基本的には不要ですが、飼育する爬虫類の種類によって適切なエサを選ぶことが健康維持の基本です。

リクガメの健康を守る!日々の観察記録のつけ方

「毎日観察する」とは言っても、どう記録に残すか迷う方も多いと思います。スマホのメモアプリや写真だけで十分です。大事なのは「変化を記録しておくこと」であって、立派な飼育日記をつけることじゃありません。

記録しておくと役に立つ項目は以下の通りです。

  • 体重:月1〜2回、同じ時間帯に計測。成長期の幼体は週1回が理想
  • 食欲の状態:よく食べた・少ない・食べなかったの3段階でOK
  • 排泄の有無と状態:形・色・量のざっくりしたメモ
  • 温度・湿度:デジタル温湿度計を設置して毎日確認
  • 特記事項:くしゃみした・目が少し腫れているなど気になること

体重の変化は特に重要です。体重が少しずつ減り続けている場合、見た目は元気そうでも内部で何かが起きているサインであることがあります。月1回の体重測定だけでも、リクガメの健康状態をかなり正確に把握できます。

写真は甲羅の真上から・横から・正面からの3アングルを定期的に撮っておくと、ピラミッディングやシェルロットなどの変化を比較しやすくなります。「なんか最近甲羅の形が変わった気がする」と思ったとき、過去の写真があると判断しやすいです。

動物病院に連れて行くべきタイミングの見極め方

リクガメは症状を隠しやすいため、「少し様子を見ようか」という判断が遅れにつながりやすい動物です。以下のような症状が見られた場合は、迷わず爬虫類専門の動物病院を受診してください。

リクガメを診られる動物病院は、犬猫を診る一般病院より圧倒的に少ないのが現実です。「近所の動物病院に電話して爬虫類も診てもらえますか?」と事前に確認しておくのが大切です。かかりつけを見つけておくことで、いざというときに慌てずに済みます。

すぐに受診すべき緊急症状

  • 脱肛(肛門から赤い組織が出ている)
  • 口を大きく開けたまま呼吸・異音がする
  • 血尿・血便が出ている
  • 3日以上完全に食欲がない(季節性の冬眠を除く)
  • 骨折・甲羅のひび割れ・外傷
  • けいれん・体がうまく動かせない

数日以内に受診すべき症状

  • 鼻水・くしゃみが2〜3日続いている
  • 目が腫れている・開かない
  • 甲羅に変色・悪臭・軟化がある
  • 排泄に異常がある(回数・色・形状)
  • 急激な体重減少(1〜2週間で体重の5〜10%以上の減少)

受診前に準備しておくこと

受診時は、飼育環境(温度・湿度・UVBライト使用の有無)、食事内容、排泄の状況、症状が出始めた時期などをメモしておくと診察がスムーズになります。

加えて、以下も持参すると獣医師に喜ばれます。

  • 最近の便(2〜3日以内):寄生虫の検査に使えます。密閉容器に入れて持参
  • 飼育ケージの写真:環境全体がわかる写真があると診断の参考になります
  • 体重の記録:直近1〜2ヶ月の体重推移があると変化を確認しやすい
  • 食事内容のメモ:何をどれだけ食べているかの記録

「何かおかしいけどどうすればいいかわからない」という段階でも、電話で相談してみましょう。爬虫類専門の獣医師は、症状を聞くだけで「それは早急に来てください」「もう少し様子を見ていいですよ」と判断してくれることが多いです。「病院に行くほどでもないかな」という躊躇が、手遅れにつながることがあります。

まとめ|リクガメの健康は「環境」と「観察」で守る

リクガメの病気の多くは、適切な環境管理と早期発見によって防げるものです。難しく考える必要はありません。毎日少し観察する・温度と水を管理する・定期的に温浴させる——この3つを続けるだけで、病気のリスクはぐっと下がります。

今回紹介した3大疾患(結石・クル病・呼吸器疾患)に共通するのは、「環境のちょっとしたズレが積み重なって発症する」という点です。UVBライトが古かった、水分が足りなかった、温度が少し低かった——そういった小さなミスが長期間続くことで、気づいたときには病気が進んでいる状態になってしまいます。

逆に言えば、毎日の観察と定期的な環境チェックを続けていれば、異変に早く気づけます。「なんかいつもと違う」という感覚を大切にして、少しでも気になることがあれば早めに動物病院に相談することを習慣にしてください。

大切なリクガメと長く一緒にいるために、日々のちょっとした気遣いを積み重ねていきましょう。

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