【完全版】デュビアの飼育・繁殖ガイド|初心者から上級者まで全知識を網羅【2026年最新】

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爬虫類や両生類を飼育していると、避けて通れないのが「餌昆虫の管理」という問題です。コオロギの鳴き声がうるさい、すぐ死んでしまう、においが気になる――そんな悩みを抱えていませんか?そこで今、多くの爬虫類飼育者が注目しているのが「デュビア(Blaptica dubia)」というゴキブリの一種です。

「ゴキブリ」と聞くと拒否反応を示す方も多いですが、デュビアは一般的な家ゴキブリとはまったく異なる生き物です。飛ばない、鳴かない、脱走しにくいという特性に加え、栄養価が非常に高く、自宅で繁殖させれば餌代を大幅に抑えることができます。デュビアが気持ち悪い?ゴキブリ嫌いでも飼える克服法5つ【実践ガイド】でも紹介していますが、一度飼い始めると「もっと早く始めればよかった」という声が多数聞かれます。

この記事では、デュビアの基本的な生態から飼育環境の整え方、繁殖のコツ、給餌の実践、コスト管理まで、初心者から上級者まで役立つ情報を網羅的にまとめました。デュビア飼育・繁殖の完全まとめとして、これ一本を読めば必要な知識をすべて把握できるように構成しています。爬虫類・両生類との暮らしをより豊かにするために、ぜひ最後まで読み進めてください。

「デュビアの繁殖、思った通り増えない…」「いい餌のあげ方を知りたい」──そんなあなたへ。本記事は、デュビア繁殖歴5年の実体験と失敗例をもとに、本当に再現性のある方法だけを徹底解説します。読了後、あなたのコロニーは数ヶ月以内に確実に増えるはずです。

デュビア飼育の全体像を知りたい方はデュビアカテゴリ一覧もどうぞ。

デュビアとは?爬虫類飼育者に圧倒的に選ばれる理由

デュビア(学名:Blaptica dubia)は、ブラジルをはじめとする南米原産のゴキブリの一種です。英語では「ジャイアントローチ」や「オレンジスポットローチ」とも呼ばれ、成虫のサイズはオスが約3〜4cm、メスが約4〜5cmの中型サイズです。爬虫類・両生類の餌昆虫として、世界中の飼育者から高い評価を得ています。

デュビアの生態と主な特徴

デュビアは他の餌昆虫と比べて、飼育者にとってうれしい特性をいくつも持っています。まず最も重要なのが「卵胎生」という繁殖方法です。卵を産まず体内でニンフを育て、直接幼虫(ニンフ)を産み落とします。これにより卵の管理が不要で、産まれた幼虫をそのまま飼育できます。

  • 翅はあるが飛翔能力がない(オスのみ翅を持つ)
  • 鳴き声がないため近隣に迷惑をかけない
  • ガラスやアクリルなどのツルツルした面を登れない
  • 寿命が長い(メスは1〜2年)
  • 臭いが少なく室内管理でも問題が少ない
  • 動きが適度に遅く、爬虫類が食べやすい

これらの特性により、デュビアはコオロギに代わる餌昆虫として急速に普及しています。特に集合住宅での飼育や、複数の爬虫類を飼育する本格的な飼育者には最適な選択肢です。

少し補足しておくと、「飛ばない」はほぼ完全に正しいのですが、オスが驚いたときに羽をパタパタさせることはあります。実際に飛ぶことはないので安心してください。また「ツルツルした面を登れない」という特性は脱走防止に非常に役立ちますが、完全ではないこともあります。特に小さなニンフ(2齢以下)は細かな傷がついた容器では登ってしまうことがあるので、新しいケースを使うか、内壁にワセリンを薄く塗るバリア処理をしておくと確実です。

コオロギ・ミルワームとの徹底比較

餌昆虫の定番といえばコオロギとミルワームですが、デュビアはどう違うのでしょうか。以下の表で比較してみましょう。

比較項目 デュビア コオロギ ミルワーム
鳴き声 なし うるさい なし
脱走リスク 低い 高い 低い
臭い 少ない 強い 少ない
タンパク質(乾燥重量) 約36% 約65% 約49%
脂質(乾燥重量) 約36% 約17% 約33%
カルシウム:リン比 1:3 1:9 1:14
繁殖のしやすさ 容易 やや難しい 容易
成虫の寿命 長い(1〜2年) 短い(数ヶ月) 普通
爬虫類の食いつき 高い(適度な動き) 高い(動きが速い) 低い(動きが遅い)

コオロギはタンパク質含有量が高い一方、管理の手間やニオイの問題があります。ミルワームは脂質が高すぎるため主食には不向きです。デュビアはバランスの取れた栄養価と管理のしやすさを両立しており、特に長期的な飼育管理を考えるなら最も優れた選択肢です。

ちなみに、カルシウムとリンの比率は爬虫類飼育において非常に重要な指標です。リンが多すぎるとカルシウムの吸収が阻害され、骨代謝疾患(MBD)のリスクが高まります。デュビアは1:3と他の餌昆虫より比率が良いのですが、それでもカルシウム不足気味なので、給餌時にはカルシウムパウダーをダスティングする習慣は欠かせません。

デュビア飼育に必要な器具と環境の整え方

デュビアの飼育は、最低限の器具があれば誰でも始められます。ここでは必要なものの揃え方から、理想的な飼育環境の作り方まで順を追って解説します。

最低限必要なアイテム一覧

  • 飼育ケース(プラスチック製・蓋つき):45〜60リットル程度の衣装ケースが扱いやすい。通気性確保のため蓋の一部にメッシュ加工が必要
  • 紙製卵パック(シェルター):スーパーや農家から無料でもらえることが多い。デュビアの隠れ家になり、密集飼育時の共食いを防ぐ効果もある
  • 鉢底ネットまたは新聞紙(床材):床材なしでも飼育可能だが、フンの管理がしやすくなる。清掃時の交換も簡単
  • 餌皿(浅め):野菜・果物を乗せる。引き出しトレーの蓋を流用するのも便利
  • 水分補給用アイテム:水入れは溺死リスクがあるため避ける。水分の多い野菜か専用の昆虫用ゼリーが安全
  • 加温器具(パネルヒーターまたは暖突):繁殖には28〜32℃が必要。冬場は必須
  • 温湿度計:環境管理のために必ず用意する。デジタル式が読み取りやすくおすすめ

「卵パックはどのくらい入れればいい?」とよく聞かれますが、目安はケースの床面積の6〜7割を縦置きの卵パックで埋める感覚です。横置きより縦置きのほうがデュビアが入りやすく、フンが溜まりにくいので清掃もラクになります。卵パックは必ず紙製を選んでください。プラスチック製だとデュビアが噛みにくく、シェルターとしての意味がほぼなくなります。

水分補給については最初に失敗しやすいポイントです。「水が必要だから」と浅い皿に水を張ったら、翌朝10匹ほどが溺れていた、という経験をした方は少なくないはず。昆虫用ゼリーか、キャベツやにんじんなど水分の多い野菜をそのまま置くのが一番安全です。

飼育ケースのサイズと収容数の目安

飼育ケースのサイズは、管理したいデュビアの頭数によって選びます。以下の表を参考にしてください。

ケースサイズ 適正頭数(目安) 主な用途
小型(10〜20L) 50〜100匹 試験的な飼育・小型爬虫類1匹分
中型(30〜45L) 200〜500匹 個人飼育・繁殖の入門
大型(60L以上) 500〜1,000匹以上 本格的な繁殖・複数の爬虫類飼育

デュビアは密集した環境を好む性質がありますが、過密になると蒸れやすくなり死亡率が上がることがあります。卵パックを縦に重ねてシェルターを多く設けることで、密度を上げても衛生的に管理できます。コロニーが大きくなってきたら、ケースを2〜3個に分けて管理する方法も有効です。

ひとつ実用的なアドバイスをすると、最初から大きなケースを用意しすぎると管理が大変になります。50〜100匹でスタートして30Lのケースで感覚をつかんでから、数が増えたら大きいケースに移行するほうがスムーズです。最初から60Lのケースに100匹入れても、デュビア同士が離れすぎてしまい繁殖効率が下がることがあります。「少し狭いかな?」くらいの密度がちょうどよいです。

ケースの蓋のメッシュ加工のやり方

市販の衣装ケースには通気口がない場合がほとんどなので、自分で加工が必要です。やり方はシンプルで、カッターや半田ごてで蓋の中央部を10cm×20cm程度くり抜き、そこに園芸用の細目ネットや金属メッシュをホットボンドまたはバインダークリップで固定するだけです。

注意点として、ネットの目が粗すぎると生まれたばかりのニンフが脱走します。1mm以下の目のネットを選んでください。また半田ごてでプラスチックを溶かす際は換気を忘れずに。カッターのほうが安全ですし、仕上がりも綺麗です。

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繁殖の成否を左右する温度・湿度・換気の管理

デュビアの繁殖において、環境管理は最も重要な要素です。温度・湿度・換気の3つをバランスよく保つことが、健康的なコロニーを長期維持する鍵となります。特に初心者が失敗しやすいのがこの環境管理ですので、しっかり理解しておきましょう。

温度管理:28〜32℃が繁殖の黄金ゾーン

デュビアの活動・繁殖に最適な温度は28〜32℃です。この温度帯を維持することでニンフの成長が促進され、メスの産仔頻度も上がります。逆に20℃以下になると活動が極端に低下し、繁殖はほぼ停止します。日本の冬場は必ず加温が必要です。

加温方法の選択肢と特徴:

  • パネルヒーター:ケースの底面または側面に貼るタイプ。消費電力が少なく価格も手頃。ただし全体を均一に温めるのは難しい
  • 暖突(ダントツ):上部から輻射熱で温めるタイプ。ケース内の温度が比較的均一になりやすい
  • 温室・保温箱:段ボールや保温材でケースを囲む方法。複数ケースをまとめて管理する場合に経済的
  • エアコン管理:飼育部屋全体を一定温度に保つ方法。最も安定するが電気代がかかる

温度計はケース内の複数箇所に設置し、朝晩など異なるタイミングで確認する習慣をつけましょう。特に冬場の夜間温度低下には注意が必要です。

よくある失敗として、「パネルヒーターをケース底面に直置きしたら、底付近が40℃近くになってしまいデュビアが大量死した」というケースがあります。パネルヒーターは必ずケースの外側に貼り、直接接触する熱源にならないよう注意してください。また、ケース底に直接置くのではなく側面に貼るほうが、熱が均一に広がりやすいです。実際に底面設置から側面設置に変えただけで、死亡率がほぼゼロになったという声もあります。

湿度と換気のバランスが健康維持の決め手

デュビアは高湿度が苦手で蒸れに弱い生き物です。湿度の目安は40〜60%程度が適切です。ケース内が蒸れるとカビが発生し、細菌性の感染症が広がるリスクが高まります。

換気を確保するためには、蓋の一部をメッシュ加工したり、側面に通気口を設けたりすることが効果的です。一方で通気が良すぎると乾燥しすぎることがあるため、水分は水入れではなく野菜や昆虫用ゼリーで補給するのがベストです。

フンは定期的に除去することが重要で、放置するとアンモニアが発生してデュビアにとって有害な環境になります。2〜4週間に一度は卵パックを交換し、ケース底のフンを取り除く清掃習慣をつけましょう。清掃の際に脱皮中の白いデュビア(ニンフ)がいた場合は、傷つけないよう注意してください。

「ケースの中がなんとなく臭くなってきた」と感じたら、それがフン清掃のサインです。鼻でわかるくらいのアンモニア臭がしてきたら、少し遅いくらい。特に夏場は発酵・腐敗のスピードが速いので、1〜2週間に一度の清掃を基本にしたほうが無難です。

季節ごとの温湿度管理チェックポイント

日本の四季に合わせた管理のポイントをまとめました。季節ごとに課題が変わるので、それぞれ対策を把握しておきましょう。

  • 春(3〜5月):昼夜の気温差が大きい。夜間にケース内が20℃以下になることがあるので、まだ加温器具を外さないこと
  • 夏(6〜9月):温度管理より湿度管理が重要になる。エアコンの効いた部屋での管理が理想。直射日光には絶対に当てないこと。35℃以上は死亡リスクが高い
  • 秋(10〜11月):10月中旬から加温を開始する目安。急に寒くなる日があるので早めの対応を
  • 冬(12〜2月):加温が最重要。停電や器具の故障に備えて予備のヒーターを用意しておくと安心。特に元旦〜2月の夜間は要注意

デュビアの繁殖サイクルと安定して増やすコツ

デュビアの最大の魅力のひとつが、自宅での繁殖が比較的容易なことです。一度コロニーが安定すると、給餌に必要なデュビアを自給自足できるようになります。繁殖の仕組みとコツをしっかり理解しておきましょう。

オスとメスの見分け方

繁殖を始めるにはまずオスとメスを見分ける必要があります。成虫になれば比較的簡単に区別できます。

  • オス:背面に長い翅(はね)が発達している。細身でスリムな体型。体長3〜4cm程度
  • メス:翅が短く痕跡程度にしかない。丸みのある体型でお腹がふっくらしている。体長4〜5cm程度

ニンフ(幼虫)の段階では判別が難しいため、成虫になってから確認するのが確実です。繁殖コロニーのオスとメスの比率は1:3〜1:5(メス多め)が理想とされています。

ただし、初めて購入する場合は比率を細かく指定するのが難しいことも多いです。ショップで「繁殖用セット」として販売されているものを選ぶか、成虫50匹程度からスタートしてある程度成長したところで性比を確認・調整するのが現実的です。余ったオスは給餌用として使っていきましょう。

繁殖サイクルと産仔数の目安

デュビアは卵胎生で、メスは体内でニンフを育て1回の産仔で20〜40匹を産みます。産仔の間隔はおよそ1〜2ヶ月で、飼育環境が良好であれば年間で数百匹を産む計算になります。

ニンフはベビー(SS)サイズからスタートし、複数回の脱皮を繰り返しながら成長します。成虫になるまでの期間は温度によって大きく変わりますが、28〜32℃の適温管理下では約4〜6ヶ月が目安です。温度が低いほど成長は遅くなるため、加温管理がコロニーの回転率に直結します。

具体的な数値のイメージとして、メス20匹のコロニーから始めた場合、適切な管理をすれば半年後には300〜500匹規模に達することも珍しくありません。もちろん環境によって差はありますが、「増えない」と感じている場合は温度・餌・性比のどれかに問題がある可能性が高いです。

繁殖を安定させる3つの実践的コツ

  1. 適切な性比の維持:メスを多めに(オス:メス=1:3〜5)保つことで繁殖効率が上がります。余ったオスは給餌に優先的に使いましょう。オスが多すぎるとメスへのストレスが増加します
  2. 繁殖中のメスに高タンパク餌を与える:産仔を繰り返すメスは栄養消費が激しいため、低脂肪ドッグフードや魚粉などの高タンパク餌を定期的に与えることで産仔数と頻度が向上します
  3. ストレスを与えない環境を維持する:過度な振動や急激な温度変化はメスの産仔を妨げることがあります。ケースはできるだけ静かな場所に設置し、必要以上に中をかき回さないようにしましょう

「高タンパク餌」として使いやすいのが低脂肪タイプのドライドッグフードです。安価で手に入りやすく、デュビアの食いつきも良いです。ただし、与えすぎると脂質過多になるリスクもあるので、週2〜3回・少量を目安に与えるのがベストです。与えた餌が翌日残っているようなら量を減らしましょう。残り餌はカビや細菌の温床になります。

デュビアの餌と栄養管理:ガットローディングの重要性

デュビアを爬虫類に与える前に知っておきたいのが「ガットローディング」という概念です。これは給餌前のデュビアに栄養価の高い餌を与えておくことで、デュビアを食べた爬虫類が最大限の栄養を摂取できるようにする手法です。

ガットローディングに使える食材一覧

デュビア自身の餌として与えられるものは意外と幅広いです。以下に栄養面でおすすめの食材をまとめました。

  • 小松菜・チンゲン菜:カルシウムが豊富。カルシウム:リン比が良い数少ない野菜のひとつ
  • にんじん:ベータカロテンが豊富で食いつきも良い。水分補給にもなる
  • かぼちゃ:ビタミンAが豊富。甘みがあってデュビアが好む
  • ブロッコリー:ビタミンCが豊富。給餌前日から当日にかけて与えると効果的
  • りんご・バナナ:エネルギー源として。与えすぎると糖分過多になるので少量にとどめる
  • 低脂肪ドッグフード(ドライ):タンパク質補給に。水でふやかして与えると食べやすい
  • 昆虫用フード(市販品):栄養バランスが計算されていて便利。やや割高だが管理がラク

避けたほうがいい食材もあります。玉ねぎ・ニンニク・ネギ類はデュビアにとって毒性があります。また柑橘類(みかん・レモンなど)は好まれないことが多く、残して腐らせてしまいがちです。シュウ酸を多く含むほうれん草も頻繁に与えるのは避けましょう。カルシウムの吸収を阻害する可能性があります。

給餌タイミングと量の目安

餌は毎日与える必要はありません。2〜3日に一度、食べきれる量を与えるのが基本です。残った餌は翌日には取り除くようにしましょう。野菜・果物は特に腐りが早いです。

「どのくらいの量を与えたらいい?」という質問には「翌日の朝にほぼなくなっているくらい」というのが答えです。最初は少なめに与えて様子を見て、残り具合を確認しながら量を調整していくのが失敗しないやり方です。

爬虫類に与える直前(12〜24時間前)は特に栄養価の高い餌でガットローディングしておくのが理想です。消化管の中に栄養が詰まった状態のデュビアを与えることで、爬虫類の栄養吸収効率が格段に上がります。

実際の飼育体験:失敗と改善の記録

デュビアを初めて飼い始めたとき、正直なめていた部分がありました。「ゴキブリだし、丈夫でしょ」って。実際、丈夫ではあるんですが、きちんと管理しないとコロニーが崩壊することもあります。ここでは実際に経験した失敗と、そこからどう改善したかをまとめます。

失敗①:冬場の温度管理を甘くみていた

飼い始めて最初の冬、パネルヒーターをケースの下に1枚置くだけで満足していました。11月ごろまではそれでも問題なかったのですが、12月の寒波が来たとき、ケース内の最低温度が18℃まで下がっていたことに気づかなかったんです。

翌朝見たら活動がほぼゼロで、ニンフが何匹か死んでいました。急いで断熱材で周囲を囲み、ヒーターをもう1枚追加して側面にも貼りつけ。3日後にはまた活発に動くようになりましたが、この期間の産仔は完全に止まっていたと思います。

改善したこと:秋から冬にかけて事前に温度計のログを確認する習慣をつけ、最低温度が25℃を下回ったらすぐ対処するようにしました。また、段ボールで保温箱を自作してケースを中に入れる方法に変えたら、外気温の変化を受けにくくなって格段に安定しました。

失敗②:掃除をサボりすぎてコロニーが全滅しかけた

「デュビアは丈夫」という先入観から、2ヶ月近くフン掃除を放置した時期がありました。気がついたらケース内が真っ黒になっていて、アンモニア臭がケースを開けた瞬間に顔に来るほど。

成虫は何とか生きていましたが、ニンフの死亡率が明らかに高くなっていて、産まれたばかりの小さいニンフがほとんど育っていませんでした。急いで全て新しい卵パックに移してケースを洗浄。その後は2週間に一度の定期清掃を徹底しました。

改善したこと:スマートフォンのカレンダーに「デュビア掃除」のリマインダーを2週間おきに設定。清掃日には卵パックを全交換し、ケース底のフンをスコップで取り除くだけなので5〜10分で終わります。これを習慣化してからは死亡率が激減しました。

失敗③:購入したデュビアが全てオスだった

ネットショップで「デュビア成虫50匹」を購入したら、開けてみると40匹オスのポイントは以上です。雌雄の割合を確認せずに購入したのが原因です。そのままでは繁殖どころか、メスにオスが集中してしまい産仔率も落ちる一方でした。

改善したこと:その後は購入時に「雌雄比を教えてください」と販売元に確認するようにしました。信頼できるショップはちゃんと答えてくれます。また、できればメス成虫だけ追加購入できるショップを選ぶのもコツです。

爬虫類への給餌実践:サイズ・頻度・ダスティング

コロニーが育ってきたら、いよいよ実際に爬虫類への給餌です。給餌時にはいくつか押さえておくべきポイントがあります。

給餌サイズの選び方

餌のサイズは爬虫類の頭の幅を超えないものを選ぶのが基本です。大きすぎる餌は消化不良を起こしたり、逆に爬虫類が怪我をするリスクがあります。

  • SSサイズ(生後1〜2週間のニンフ):ヤモリの幼体・小型カエル・ベビーレオパなど
  • Sサイズ(生後1ヶ月程度のニンフ):成体レオパ・中型トカゲの幼体
  • Mサイズ(生後2〜3ヶ月のニンフ):フトアゴヒゲトカゲ成体・中型トカゲ
  • Lサイズ(生後4〜5ヶ月のニンフ・成虫):大型トカゲ・モニター類

デュビアはコロニーを維持していると、自然に様々なサイズが混在するようになります。給餌の際は目的のサイズのものだけをピックアップして与えますが、これが最初は少し手間に感じるかもしれません。慣れてくると茶こしや市販のふるいを使って大まかにサイズ選別できるようになります。

カルシウムダスティングとビタミンダスティング

デュビアはそのままでは爬虫類に必要なカルシウム量が不足しがちです。給餌のたびにカルシウムパウダーをまぶす「ダスティング」は基本中の基本です。

やり方は簡単で、小さなジップロックや容器にデュビアを入れ、カルシウムパウダーを少量振り入れて軽く振るだけです。全身が薄く白くなる程度の量が適切で、まぶしすぎはデュビアがベタついて食べにくくなります。

ビタミンD3を含むカルシウムパウダーと含まないものがありますが、UVBライトを使っていない爬虫類(夜行性のヤモリ類など)には週2〜3回D3入りを使うのが定石です。UVBライトを十分に当てている昼行性の爬虫類は、D3過剰摂取のリスクもあるのでD3なしを基本にして週1回程度D3入りに切り替える方法が一般的です。

給餌頻度の目安

爬虫類の種類・年齢・季節によって給餌頻度は変わりますが、一般的な目安を示します。

  • 幼体(生後3ヶ月まで):毎日または1日おき。成長期なので積極的に与える
  • 亜成体〜成体:2〜3日に1回。肥満に注意しながら体型を確認して調整
  • 冬季・低活性期:食欲が落ちることが多い。無理に食べさせず、食べる意欲があるときだけ与える

「食べ残しを飼育ケース内に放置しない」というのも重要なポイントです。デュビアが生きたまま残っていると、爬虫類を傷つける可能性があります。特に脱皮前後の爬虫類が無防備な状態のとき、残ったデュビアに噛まれた事例も報告されています。給餌後30分〜1時間で食べなかった場合は取り出す習慣をつけましょう。

デュビア飼育のコスト試算:自家繁殖vs購入の損益分岐点

「自家繁殖って本当に得なの?」という疑問はもっともです。実際に数字で確認してみましょう。

コスト比較:フトアゴヒゲトカゲ1匹の場合

フトアゴヒゲトカゲの成体1匹に、週5日・1回5匹のMサイズデュビアを給餌すると仮定します。月換算で約100匹の消費になります。

  • 購入し続ける場合:Mサイズ100匹の市販価格は通販で1,500〜2,000円程度。年間で18,000〜24,000円
  • 自家繁殖の場合:初期投資(ケース・ヒーター・初期個体など)が5,000〜10,000円。月々の餌代は野菜のみなのでほぼゼロ〜数百円。電気代(ヒーター)が月300〜500円程度

初期投資を回収するには3〜6ヶ月かかりますが、その後は大幅なコスト削減になります。爬虫類を複数飼育している方はより早く元が取れます。2匹以上飼育しているなら、自家繁殖のほうが確実に経済的です。

コロニーが軌道に乗るまでの期間の目安

「始めてから何ヶ月で安定しますか?」という質問も多いです。環境にもよりますが、以下が目安です。

  • 1〜2ヶ月目:環境に慣れさせる時期。産仔はあるが数は少ない
  • 3〜4ヶ月目:ニンフが育ち始め、コロニーの規模が徐々に拡大
  • 5〜6ヶ月目:給餌に使えるサイズが安定して出てくる。自給自足が現実的になる
  • 6ヶ月以降:コロニーが完全に安定。余剰分をフリマアプリや知人に譲ることも可能になる

最初の3ヶ月は「投資期間」と割り切って、餌代は別途確保しておくと精神的に楽です。焦って餌用デュビアを取り過ぎると、コロニーの成長が止まってしまうので注意してください。

よくある質問と疑問にまとめて答える

Q. デュビアは日本で合法的に飼育できますか?

はい、日本国内でのデュビア飼育は現時点では合法です。ただし「特定外来生物」や「生態系被害防止外来種リスト」等の規制対象ではないため管理は飼育者の良識に委ねられています。脱走・放逸は生態系への影響リスクがあるため、厳重な管理が求められます。特に沖縄や小笠原などの暖かい地域では、野外定着のリスクが高いとされているので特に慎重な管理が必要です。

Q. デュビアが増えすぎたらどうすればいい?

コロニーが安定してくると「増えすぎ」の悩みが出てきます。対処法は主に3つです。①給餌量を増やす(一時的な解決策)、②ケースをわけてコロニーを分割管理する、③メルカリ・ヤフオクなどで譲渡・販売する。爬虫類飼育者のコミュニティでは需要があるため、適切な梱包で出品すれば売れることも多いです。

Q. デュビアが全然産まないのはなぜ?

最も多い原因は温度不足です。まず温度計でケース内の実際の温度を確認してください。28℃を下回っているなら加温強化が必要です。次に確認するのは性比。オスが多すぎる、またはメスが少なすぎるとストレスで産仔が止まることがあります。それ以外には、栄養不足・老齢メスの割合が高すぎる・掃除不足によるアンモニア過多なども原因になります。

Q. コオロギと一緒に飼えますか?

おすすめしません。コオロギはデュビアのニンフを食べることがありますし、臭いや騒音の問題もあります。それ以前に、デュビアのケースに必要な高温・低湿度の環境と、コオロギが好む環境は少し違います。別々に管理するのが基本です。

Q. ダニが発生した場合の対処法は?

デュビアの飼育環境にはダニが発生することがあります。特に湿度が高く有機物(フン・残り餌)が多い環境で出やすいです。対処法は、まずケースを徹底的に清掃・消毒し、デュビアを一時的に別ケースに移してから乾燥させること。その後、通気性を改善して餌の残りを素早く処理する習慣をつけることで再発を防げます。農業用のダニ忌避剤(天然成分のもの)を使う方法もありますが、デュビアへの影響も確認してから使用してください。

まとめ:デュビア飼育は「習慣化」が全て

デュビアの飼育・繁殖について、基礎から実践まで一通りまとめてきました。最後に、一番大事なことをひとことで言うと「習慣化」です。

温度の確認、2週間おきの清掃、餌の補充、餌残しの処理。どれも難しいことではないんですが、これをコンスタントに続けることがコロニーを長期維持する唯一の方法です。逆に言えば、この習慣さえ守れれば、デュビアは思っている以上に丈夫で育てやすい生き物です。

最初はゴキブリだという先入観から始めるのに躊躇する方も多いと思います。でも、一度飼い始めて慣れてしまえば「コオロギに戻れない」という方がほとんどです。鳴かない、脱走しない、臭わない、しかも繁殖する。餌昆虫としてこれ以上の条件はなかなかありません。

爬虫類・両生類の飼育をもっと楽しく、もっと経済的にしたいなら、デュビアの自家繁殖は間違いなくおすすめできる選択肢です。ぜひ、この記事を参考にコロニー作りを始めてみてください。

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